
スリランカ旅行で気を付けるべきことは?
スリランカは「インド洋の真珠」と呼ばれるほど豊かな自然に恵まれており、最近は日本人からも人気の旅行先となっていますよね!
しかし、いざスリランカ旅行となると、現地の治安状況が気になる方も多いのではないでしょうか。
注意点をしっかりと守ることで、女性ひとりでもスリランカ旅を十分に楽しむことができます。
この記事では、スリランカを3週間ひとり旅した筆者が、スリランカの治安状況や防犯対策、移動時に気を付けるポイントを紹介します。
この記事で分かること
・スリランカの治安状況
・スリランカで多い犯罪の種類と対策
・スリランカの各種取締りや規制
・スリランカの移動に便利な配車アプリ
・スリランカの緊急連絡先
それでは早速見ていきましょう。
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スリランカは危ない?スリランカの治安について
スリランカに渡航する前に外務省の最新情報を確認しましょう。
強盗事件は日本の11倍?外務省のデータから分かるスリランカ
外務省の渡航の危険情報によると、スリランカの全土で危険度はレベル1の「十分注意」とされています。
しかし、2021年の犯罪認知件数は約3万5千件、そのうち殺人事件は約500件、強盗事件は約2千件発生しており、人口あたりの発生率は殺人事件が日本の約3.5倍、強盗事件は約11倍になります。
2019年の連続爆破テロ事件発生後、非常事態宣言がスリランカ政府より発令されましたが、現在は解除されています。
現在は大規模かつ組織的なテロが発生する可能性は低いとされています。
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【旅した私の所感】スリランカの治安は良好
約3週間ほどスリランカをひとり旅しましたが、滞在中に危険を感じる瞬間は特になく、スリランカ人のやさしさに助けられた場面が多かったです。
私は、スリランカ国内の移動には基本的にローカルバスや電車などの交通機関を利用しましたが、車内も雰囲気の悪さなどは感じませんでした。
トゥクトゥクに乗る際の値段交渉や、夜間のひとり歩きを控える、貴重品の管理など基本的な危機管理は必要になります。
また、コロンボやキャンディなどの都市では日本語で声をかけてくる人もいますが、お願いしていないのにも関わらず道案内やトゥクトゥクに乗せてくれようとする人は、何か企んでいる可能性があるので注意してください。
日本人の被害例あり!スリランカで多い犯罪の種類と対策
スリランカで日本人の犯罪被害も発生しています。
外務省の情報によると、日本語での声かけがきっかけとなり犯罪に巻き込まれるケースが多く報告されています。
見知らぬ人に日本語で話しかけられた際は警戒しましょう。
スリランカで多い犯罪の種類
・窃盗
・暴行、恐喝、性犯罪
・詐欺、金銭トラブル
・違法薬物
・クレジットカード犯罪
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日本人の被害例①:窃盗
スリ、ひったくり、置き引き等の窃盗被害は多く発生しています。
・鉄道、長距離バス、駅などで知らぬ間にバッグやリュックから財布、旅券等の貴重品が盗まれていた。
・ゲストハウスで客室においていたバッグを盗まれた。
・レストランで、声を掛けてきたスリランカ男性と一緒に酒をのんでいたところ、意識が朦朧となり、現金等の入った鞄を盗まれた。
窃盗被害対策
・所持品からは目を離さず、バッグやリュックは正面に抱える。
・宿泊先ではセーフティボックスに荷物を入れるか、貴重品は個人で管理し、肌身離さず持っておく。
・現地で知り合った人と食事をする際は、自分の飲食物から目を離さないようにする。一度でも目を離した食べ物・飲み物には手をつけない。
日本人の被害例②:暴行、恐喝、性犯罪
・トゥクトゥク運転手に目的地とは異なる郊外のホテルに連れ込まれ性的暴行を受けた。
・空港においてスリランカ人男性2人にトイレに連れ込まれ、「カネをだせ」と脅され、財布およびカメラを奪われた。
暴行、恐喝、性犯罪の対策
・流しのトゥクトゥク・タクシーの利用は避け、配車アプリを利用するか、信頼できるタクシー会社やホテル等で依頼する。
・単独行動は控え、同行者がいない場合は人目のつかない場所には立ち入らない。
日本人の被害例③:詐欺、金銭トラブル
・コロンボ市内を歩いていたところ、「特別な祭りをやっている寺院に案内する」と言葉巧みに近づいてきたスリランカ人に、トゥクトゥクに乗せられ宝石店に連れていかれ宝石を売りつけられたうえ、法外の乗車料金を請求された。
・旅行代理店のツアーに参加していたところ、スリランカ人ドライバーに不動産購入をすすめられ、大金を支払ったものの、その後音信不通となった。
詐欺、金銭トラブルの対策
・きっぱり「ノー」と断り、相手にしない。
・投資や不動産購入など、多額の金銭のやりとりの場合は、弁護士などの第三者に相談するなど、慎重に対応する。
日本人の被害例④:違法薬物
・親しくなったスリランカ人から煙草と称して大麻を受け取り、大麻と気付かず一緒に喫煙していたところ、警察に現行犯逮捕された。
違法薬物の対策
・見知らぬ人をむやみに信用しない。
日本人の被害例⑤:クレジットカード犯罪
・レストランでクレジットカードを使用したところ、スキミング被害に遭った。
クレジットカード犯罪の対策
・カードから目を離さず、店員が不審な動きをしていないか確認する。
・クレジットカード機に正しい金額が入力されることを確認し、レシートをもらう。
スリランカで禁止されていること!注意すべきスリランカの各種取締り
スリランカで禁止・規制されている事項について事前に確認しましょう。
写真、ビデオ、ドローン撮影の制限
軍事施設、港湾施設、空港等はハイセキュリティ・ゾーンとされ写真撮影が禁止されています。
また、寺院や世界遺産でも撮影禁止エリアが設けられています。係官の忠告に従わず、日本人旅行者が身柄を拘束された例もあるので注意してください。
スリランカの有名な観光スポット「シギリヤロック」にある壁画「シギリヤレデイ」の撮影は壁画保護のため前面禁止です。
また、ドローンの持ち込み及び飛行にはあらかじめスリランカ当局の許可が必要になります。
スリランカ国旗・国歌等への敬意を払おう
スリランカ国旗、国歌等への敬意は法律で定められています。
かっこには悪意なく国旗を改造した日本人が逮捕、長期の勾留を受けた例もあるため注意しましょう。
また、スリランカ人の大多数が仏教徒であり、宗教と生活は深く結びついています。
外国人であっても宗教上の慣習を尊重し、仏教寺院や敷地内に入る場合は裸足になり、帽子を取り、過度な露出や派手な服装は慎みましょう。
写真撮影にあたって、仏像に背を向ける行為は慎むべきとされています。
仏像と肩を組んで写真撮影をした外国人旅行者が逮捕された例や、ブッダのプリントTシャツの着用、ブッダのタトゥーを入れていた外国人が逮捕された例もあるため細心の注意が必要です。
キャンディの仏歯寺を訪れた際、多くのスリランカ人は白い服を着用していました。
飲酒、喫煙の規制
スリランカ全土において公共の場所での飲酒・喫煙は禁止され、違反すると罰金が課せられます。
灰皿が設置されている場所で喫煙しましょう。
政治的カ活動の自粛
かつて外国人が渡航目的外の政治活動を行って身柄を拘束されたり、旅券を没収された例があります。
デモやストライキには近づかないことはもちろんのこと、不本意に政治的な発言やSNS等への投稿はしないように十分注意しましょう。
その他にも、麻薬等違法物の所持、売買春は禁止されており、違反すると罰金や国外強制退去等の厳しい処分があります。
また、自然保護区や国立公園内では、あらゆる植物の採取が禁止されています。
配車アプリが便利!スリランカ国内を移動する際に注意すべきこと
スリランカ国内の移動に便利な配車アプリと、移動時の注意点をしょうかいします。
配車アプリ「PickMe」
スリランカ国内では配車アプリ「Uber」とスリランカ限定の「PickMe」が利用できます。
「PickMe」の方がUberよりも割安で、登録されている車も多いため、トゥクトゥク、バイク、車を簡単に呼ぶことができるためおすすめです。
「PickMe」アプリはスリランカ国内でのみダウンロード・登録可能です。
また、クレジットカード支払いも登録できますが、実際には現金支払いでないと運転手が来てくれなかったので、クレカ支払いは一度もしませんでした。
2024年6月現在「PickMe」「Uber」アプリともに、利用可能地域は限られており、主要地域でのみ利用できます。
※
私が実際にPickMeを利用した地域:ネゴンボ、ゴール
PickMeを使いたかったが利用できなかった地域:シーギリヤ、エッラ、ヌワラエリア
スリランカ国内を移動する際の注意点
スリランカでは、バスやトゥクトゥク、列車がよく移動手段に使われますが、運転が乱暴であったり整備が不十分であるなど、安全水準は日本と比べて非常に低い状況です。
また、車内ではスリや痴漢被害に遭う可能性も高いため、利用にあたっては十分注意してください。
また、配車アプリが使えない地域でトゥクトゥクやタクシーを利用する際は、車に乗り込む前に値段交渉をしっかりと行い、トラブルを事前に防ぎましょう。
配車アプリのサービス対象外の地域であっても、目的地を設定すると距離によっておおよその料金を確認できるので、その金額を参考に値段交渉を行うのがおすすめです。
スリランカではバス、列車、トゥクトゥク、プライベートタクシーでの移動が一般的です。ローカルバスやトゥクトゥクの支払いは基本的に現金のみです。
大きい額の紙幣だとおつりの用意がないこともあるため、小さい額の現金を用意しておきましょう。
有名な紅茶列車等は事前にインターネットからクレジットカードでチケットを購入できますが、当日窓口で購入する際は現金のみです。
スリランカで被害に遭った際の緊急連絡先
万が一被害に遭った際は、冷静に対処することが大切です。
できるだけ早く適切な対応をできるよう、緊急連絡先を事前に確認しておきましょう。
緊急時の連絡先
・警察:119(コロンボ市内緊急通報(001)243-3333)
・ツーリストポリス(観光警察):1912(ホットライン)
・消防:110(コロンボ市内(011)242-2222)
・救急:1990
在スリランカ日本大使館の連絡先
パスポートの盗難・紛失の場合は、速やかに大使館に相談しましょう。
日本大使館の情報
電話:(市外局番011)269‐3831~3
国外からは(国際番号94)‐11‐269‐3831~3
住所:3rd & 4th Floor, M2M Veranda Office,No.34, W. A. D. Ramanayake Mawatha, Colombo 2, Sri Lanka
ホームページ:https://www.lk.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
犯罪被害に遭った際は、スリランカ現地の警察に被害届を提出し、被害証明を発行してもらいましょう。
被害証明は海外旅行保険等で、失った品や金銭の補償をしてもらうために必要です。
また、クレジットカードの盗難被害に遭った場合は、クレジットカード会社の緊急連絡先に電話をし、カードの不正利用停止手続きを速やかに行い、二次被害を防ぎましょう。
「スリランカの治安」まとめ!
スリランカの治安は一般的に良好ですが、トゥクトゥクの高額請求やスリ被害などは多く発生しているため注意しましょう。
日本語で親しげに声を掛けてくる人には要注意です!
また、スリランカの規制に、気づかぬ間に違反していたとならないよう、事前に禁止事項を確認しておくことも大切です。
この記事を参考にスリランカ滞在を安全に楽しんでもらえたら嬉しいです。
あなたのスリラン旅行が素敵な思い出となりますように!