この記事では2021年の12月から計390日間で23カ国に渡航された「ツレたびさん」にインタビューさせていただいた記録になります。
現在は、帰国され、インスタ等で有益な情報を発信しています。
ぜひ、このインタビュー記事を見て、少しでも多くの夫婦が世界一周に旅立つことを願っています。
プロフィール
ツレが旅する言うもんで。(ツレたび)
・『2人で過ごす時間』を大切にしたくて仕事をやめて世界一周へ。
・現地の食と暮らしを楽しむ
・旅のペースはゆっくり
・2021/12/28〜390日間 23カ国
夫婦で世界一周の旅プラン
夫婦世界一周のリアルな楽しみ方
質問
今まで何ヵ国くらいを周られましたか?
どんな感じで旅をしていますか?
旦那さん
ちょうど3ヶ月くらいで6ヵ国目(インタビュー時)ですね。
どうしても急がなければならない時もありますが、なるべくゆっくり周りたいと思っています。
短期滞在だと有名な観光地を巡って終わりになりがちな気がして。
観光地だけじゃなく、その土地で暮らす人の雰囲気や空気などを肌で感じたいなっていうのがありますね。
今はトルコのカッパドキアにいます。
カッパドキア滞在の中でも今日は奮発して洞窟ホテルに宿泊しているので、洞窟の中からお話しています。
いつもはこんな立派なホテルに泊まっているわけではないんですけどね〜
旅に行ってると世界遺産とか、海とか山とかそっちに目が行きがちなんですけど、大事にされているものが明確だからこそ、その地の雰囲気を十分に味わうという旅の楽しみ方ができるんですね。
夫婦で世界一周するための資金・生活と今後の予定
質問
貯金の中でやりくりされているんですか?
旦那さん
基本的には貯金を崩しながら旅をしています。
質問
宿はどんなところに泊まっていますか?
旦那さん
ホテルやホステルの個室、Airbnbを利用しています。
プライバシーも確保したいので、今のところドミトリーを利用したことはありません。
あとは防犯上の意味を込めて。
しかもAirbnbで自炊すると僕たちの旅でやりたかったことの一つに、「現地の食材・食文化を知る」ということがあります。
現地のスーパーマーケットに行ったり、Airbnb で自炊をする事でそれが出来るので楽しいです。
生活が詰まっている感じがして、そういうのが面白いなぁって思いますね。
夫婦旅で大事にしていること
旦那さん
僕も最初ブログを書きながら旅をしようとして、出国前にブログサイトを作ったことがあったのですが、あえて消しました。
僕たちは2人の時間を大切にしようという旅のテーマが一番大きくて〜
僕、集中してしまうと「ここ」しか見れなくなってしまって、「ツレがブログするもんで」みたいな感じになってしまう可能性が。。(笑)
なるほどぉ!(笑)目的が明確だからこそ、ブログはやめて2人の時間を大切にするという。素晴らしいですね。
夫婦旅のこれから
質問
これからはどんなプランがありますか?
旦那さん
具体的にはありませんね。(笑)
お金が尽きるまで旅を続けようかなと思っています。一応この国は行きたいっていうところとか、何月くらいにこの国のベストシーズンに行けたらいいねっていうくらいだけは考えています。
あまりがんじがらめになりたくなくて、大きい声では言えませんが再来週の宿も決まっていないです。(笑)
この間は明日の国も宿も飛行機も決まっていないっていう状況もありました。(汗)
なるべくその時の気分に合わせて国や街を移動するといった感じです。
奥さん
心配な部分もあるんですけど、そこが適当な私たちなのかなって。
あとはコロナで結構情勢が変わりがちなので先々を決められないっていうのもありますね。
コロナの関係で入国の規定がすごくコロコロ変わっているので、予定してた国が行けなくなったり、逆に規制緩和で今いけるから今いこう。
という風に予定変更はあったりしますね。なので、効率よく周るのが難しくて。
そうですよね。コロナで入国規制とかありますよね。
そんななかでも思いついたら行動するっていう「テキトウさ」が、柔軟に旅を楽しむ秘訣になっているんですねぇ。。!
夫婦で世界一周の旅に出ることになったわけ
夫婦2人の時間を大切にしたい
質問
旅に出ようと思った経緯はなんですか?
旦那さん
2人の時間を大切にしたいっていうのは、
結婚して一緒に暮らすようになったんですけど、僕の通勤の時間がかなり長いのでほとんど朝早く出ていました。
しかも夜遅く帰ってくることが多く、休みの日も全然合わないので一緒に住んでいるはずなのに2人で過ごす時間がなかなかありませんでした。
そんな生活が結婚当初から2年くらい続いていて、このままじゃ変だよね。せっかく結婚したのに。
って2人で話し合ったりとかしながら、2人の時間を思いっきり楽しめたらいいなっていうところがありました。
病院職ならではの経験
質問
1人の時間が増えていくと、それでも仕方ないと割り切るようにならなかった理由はありますか?
旦那さん
それは僕らの仕事柄だと思います。
僕たちは病院で働いてます。働いてました。になりますね。(笑)
職場は違うんですけど、同じ職種で患者さんと長く関わるなかで、
「もっと若い時にこれをやってみたかった」や、「病気になる前に〇〇をしておけば良かった」「老後に夫婦で〇〇をやろうと思ってたけどこの身体では難しいよね。」など自分の人生を振り返った時に、後悔の言葉をお聞きする機会が多くありました。
そんな経験があって、やることがある時にやることが大事なんだなって感じたことが大きいですね。
夫婦2人で世界へ踏み出す「一歩」の重さ
質問
海外に行くことについて、お二人の中ですれ違いなどはなかったのでしょうか?
旦那さん
温度差はありましたね。(笑)
海外に行こうということは僕から言い出しました。
仕事柄やはり同じことは感じていましたが、その時2人とも「よしオッケー!」とはなりませんでした。
奥さん
「ツレが旅する言うもんで。」は名前の通り夫(ツレ)が海外に行きたいっていうところから始まっています。
結婚して半年くらい経ち、結婚式や新婚旅行が終わってひと段落した時に夫から「海外に行ってみたい」って言われて。
旅行かと思ったんですけど、住んでみたいって言われて。(笑)
初めて聞いた時はそこまで本気だとは思っていませんでした。
夫の日に日に強い想いを聞くようになる反面、私としては海外旅や海外に住みたいっていう欲はあまりなくて。
就職して数年立っているのでお給料もだんだん上がってはきてるし、ボーナスも出るし、それらを捨てて旅するメリットってなんだろう?
また戻ってきて仕事するのも大変だと思ったので、そこを「どう考えているの?」という話は何回もしてきました。
夫婦で世界一周することを決めたのは「2人の時間を大切にしたい」から
質問
よし、行こう!ってなった決め手はなんでしたか?
奥さん
もともと結婚する時も、「2人の時間を大切にしたいな」っていうのをお互い思っていました。
自分達が年齢を重ねた時に「夫が若いころ海外に行きたかったのに、行けなかったなぁ」
っていう後悔はさせたくないっていう思いと、自分がそこで引き留めてしまった後悔をしたくないなって思って。
あとは、日頃の2人の時間が取れないのがすごく感じていたので。まぁ、どうせだったらついて行ってみるか!っていう感じで。
旦那さん
海外に行きたいという話をしてからコロナ禍になり、2年ほど何度も話し合いながらお互いの考えを擦り合わせていきました。
2人の今までの旅の経験
質問
お互いがお互いを理解し合わなかったら、なかなかできることではないですよね。
お互いの話を聞き合いながら、お互いが寄り添いながら、決断して旅に行けるってすごいですね。
それまで海外の経験ってあったりしたんですか??
旦那さん
僕はないですね。新婚旅行でイタリアに行ったくらいでした。
ただ、旅行会社さんを通じてなので、バックパッカーみたいな経験はありません。
奥さん
私は高校の頃に、地元と姉妹都市であるドイツに2週間くらい行きました。あまり上手に英語は話せなかったですが。。。
それでは、世界へ旅に行かれるまで海外の経験はそれほどなかったんですね。
海外についてはどんなイメージでしたか?
旦那さん
僕の場合は高校生くらいから海外への憧れがありました。
きっかけは、十数年前の東日本大震災でした。震災のボランティアにちょうど高校生の時に行きました。
そこで海外の「All Hands Volunteer」というボランティア団体の活動に参加しました。
ほとんど日本人がいなくて、海外から大学生がくることもあれば、仕事を辞めて半年くらいボランティアに来る人も多くいまいした。
僕が「仕事辞めてきて、帰ったらどうするの?」と質問したら「また帰ってから探せば大丈夫さ」っていう人がいました。
そこで衝撃を受けて、海外に興味を持ちました。
質問
日本国内で旅したいと思わなかった?
奥さん
私はむしろ日本を縦断したいなって思っていました。
でも、体が丈夫なうちに海外に行っておいた方がいいなって思うようになりました。
夫婦2人での海外の過ごし方
海外の情報収集
質問
どうやって情報チェックしているのですか?
旦那さん
外務省のホームページ、日本や海外のニュースサイトなどから情報をチェックしています。
Twitterなども結構情報が早かったりして便利です。
僕たちは英語が得意ではないのでGoogle翻訳を使って訳したりしています。
海外でのコミュニケーション
質問
英語についての怖さはありますか?
旦那さん
出国前はもちろんありましたし、今もあります。
でもなんとか通じるものもあるんじゃないかな?と思いながら出てきました。
ずっと机上でゴールが見えずに勉強するよりも「旅の中でたくさん話して勉強しよう!」と思っています。
英語を話せるようになったら、もっと街の方と交流してディープな情報を得たり、いい経験に繋がるんだろうなって思うんですけどね。
思ったより話せないとまずいなぁと出国前よりも感じています。
今夫婦で勉強中です。
質問
喋られないとまずいと、どういう時に感じるのでしょうか?
奥さん
常々感じています。第二言語なはずなのに英語を話せる方が多いので。
旦那さん
旅をしていると、AirbnbのホストやUberに乗った時、街中などですごく優しく声を掛けてくれる人によく出会うんです。
例えば、エジプトの街中などでよく話しかけられたんですけど、「日本から来たよ」っていうと「ウェルカム!」って言ってくれる方も多くて。
エジプトはイスラム語圏で英語と全然違う言語のはずなんですけど、それでも普通に話せる方が多かったです。
自分達は全然話せないし、話してくれていることもほんの数割しか分からないという状況です。
こういう時に「これはまずいな」っていうのは感じます。
なかなか日本に来られている観光客の方に「どこから来たの?」って話しかける日本人も少ないと思いますし、「ようこそ!」っていう人あまりいないですよね?
やっぱり声を掛けてくれるのはすごく嬉しいし、歓迎してくれる優しい人に出会った時にもっと会話ができたらなって一番感じます。
海外コミュニケーションに立ち塞がる「言葉」の壁
質問
そんな時はどんな対応をしているのでしょうか?
旦那さん
話せる自分の情報はなるべく拙い英語でも伝えるようにしています。
伝わらない時は、メモで見せたり聞き取れない時にはGoogle翻訳を使っています。
あんまり苦笑いとかで終わらせたくなくて。
旅の初めのタイに居た時は、分かっていないのに「うんうん」と言ってしまう癖がありました。
でもこれはあまり良くないなって思って、2人で「そういう時にどうしよう?」って話したりとか、「こういう時なんて返したらいいのかな」っていうのを毎回調べるようにしています。
いつでも身近に反省点を伝え合える存在がいることはいいですねぇ!
奥さん
あとは、旅に出る前に「こんにちは」「美味しい」「ありがとう」をなるべくその土地の言語で伝えようと2人で話していました。
今のところどこの国でもこの目標を達成しています。
些細なことかもしれませんが、こういうところから少しでも言葉の壁を越えられたらいいなと思います。
世界一周で経験した危険な出来事
質問
これまでの旅で危険だなって感じたことはありますか??
奥さん
命に関わる危険なことはなかったです。
ただ、トルコのイスタンブールで「お札見せて詐欺」がありました。
日本円見せて詐欺ですね。(日本好きなんだけど、日本のお金を見せてって言って、見せるとその場で上手に取られちゃうっていう)
旦那さん
1ヵ国目のタイで、犯罪のどんな傾向があるのかとか治安とか調べていた時にお札見せて詐欺があることは知っていました。
海外では時々あるらしくて、トルコでも「あっ、これが詐欺なんだ」って2人で確認していたので、大丈夫でした。
奥さん
あとは激しい食あたりに遭いました。(笑)
多分食べたのが腐っていたんだと思います。
夫は同じものを食べていたんですけど、食あたりにならなくて。
日本では感じたことのない全身がガタガタ震えて大変でした。
えぇぇ!!病院とか行かれたんんですか??
奥さん
病院に行こうか迷っているうちに落ち着きました。
5日間くらいかかったかな?日本に帰らなきゃ行けないかなって思いましたけど、、なんとか。
1人だったら助けてとも言えないですよね。
2人だからこそ乗り越えたんですか??
旦那さん
そうかも知れませんね。僕がその間に買い出しに行ったりして、なるべくサポートをしていました。
夫婦で世界一周し終わったその後はどうする?
質問
今後の海外のプランや日本に帰国してからの予定はあったりしますか??
旦那さん
もう少し海外生活と英語の勉強を続けたいと思っています。
ワーキングホリデーとかも気になってます。日本にいつ帰るか分からないですけど、帰ってからまた同じ職業に就くかどうかはなんともっていう感じですね。
興味ある仕事をしてみてもいいかなって気持ちもあります。
現状ではあまりはっきりとは決めてはいないですね。
奥さん
将来は子供を授かりたいなっていう想いがあります。
自分達の年齢を考えつつ、もう少し旅を続けてみて考えてみようかなって思っています。
ツレたびさん!ありがとうございました!
「2人の時間を大切にしたい」という明確な目的を常に忘れず、旅を続けていることに感動しました!!
夫婦の時間は現代社会に生きていると、なかなか取りづらいように感じます。
ツレたびさんの、勇気ある決断と、お互いを想い合う気持ちが、
世界一周という形でなくても、「2人の時間がない」この世の中の夫婦みんなに届いたらなぁ〜と感じています。
これからもまだまだ旅は続くと思いますが、ずっと仲良く、そして旅を満喫してください〜!